助産師に向いている人とは、まず命を預かる場面に多く遭遇することが多いため覚悟ができる人が向いているといえるだろう。助産師の資格をとったからといって、助産院で働いたり、出産に携わることができるかというと、それは勤務場所次第である。しかし助産師の仕事は、時間が読めない上にお産によっては十何時間も出産に立ち会わなければならない。普通分娩の介助も全てが無事に出産できるとは限らないので産婦人科との連携も必要になる。どんな仕事でも大変な時や辛い時はあるので、それらを含めて自覚ができる人は向いているといえる。
もう1つのポイントは、体力がある事だろう。病棟やクリニック勤務の看護婦は勤務時間が終われば家に帰れるが、助産院勤務や産婦人科勤務の場合夜中に陣痛を起こすことは多い。急な破水も起こるし、気が抜けない仕事だ。交代制で人が十分に足りている医療施設なら別だが、出産が重なる事もあるため、体力に自信がある人は向いている。
最後は、母性愛があるかどうかだ。助産師に向いている人は妊婦さんや生まれてくる新生児のために頑張れるかどうか。献身的な愛情をもてるかどうかにかかっている。妊婦さんは普段よりも緊張しているためちょっとした助産師の言動にも反応しやすい。女性同士だからこそ感じ取ってしまう感情もあるだろう。どんな事があっても、妊婦さんをサポートし続ける母性的な愛情がある人は向いている。自分が母性愛がないからといって向いていないとは限らない。しかし何か他の目的で助産師になったとしても、いざ勤務してハードな場面に出くわした時に人に対する愛情があるかないかは重要なポイントだろう。